今回は「8番出口(著者:川村元気)」という小説を評価レビューしていきます。
著者:川村元気
声優・ナレーター(朗読):梶裕貴
再生時間:3時間10分
【あらすじ・内容】8番出口(小説版)、どんな話?
「8番出口」とは、日本のインディーゲーム開発者であるKOTAKE CREATEによって制作された、異変探しホラーゲームです。
今回は、その小説版のAudible(オーディオブック)の内容レビューとなっています。
(※小説は、映画監督も務めた川村元気氏が執筆しています)
このゲームは、地下駅構内が舞台。
主人公(プレイヤー)は、この空間に閉じ込められたため、脱出を目指すのが目的です。
「ゲームのルール」は以下↓↓
➊まずは〝通常の状態〟の駅構内を歩いて覚える
➋次に、もう1度、同じ駅構内を歩く
その際、〝異変(通常と違う状態)〟を見つけたなら、入口に戻る
もし通常と変わらない状態であったのなら、そのまま出口を出る
❸その判断が正解だったのなら、次に進める。不正解なら、何度も同じ空間をループ
(※最初を「0番出口」とし、進むごとに「0番→1番→2番…」と増えていき「8番出口」にたどり着けば脱出成功)
・・・・小説版では、このルールを基本として、
主人公が、急に無限にループする地下通路に迷い込む…という感じで展開していきます。
脱出を試みる中で、過去自分が見過ごしてきた異変などと向き合い葛藤しながら、進んでいく状態が描かれています。
【口コミレビュー・感想】8番出口(小説版・Audible)
〝8番出口〟
YouTubeなどのゲーム実況で有名になった作品の小説版を、Audibleで聴いてみた。
ゲーム実況の配信を視聴したのみで、映画はまだ観ていない。
ゲーム(原作)のルール自体はシンプルで、とてもわかりやすく楽しみやすいシステムだと思った。
ただ、いくつかのホラー作品と比べると、ホラー要素は弱く地味ではあると思う。
では、今回の「8番出口(小説版)」の個人的な評価だが…
↓↓
あのゲームから、よくここまで物語を作り込んだなと感心した。
原作のゲーム自体には、これといったストーリーはないので、小説・映画は川村元気氏のオリジナルストーリーになる。
特に、心理描写は小説の強みを活かして焦りや葛藤が描かれているし、小説だけでもそれなりに楽しめると思う。
ただ、最悪だったのが、感動ものにした点。
あれは個人的に、悪手だったと思う。
8番出口であれば、助け合いの感動系の演出より、世にも奇妙な物語のような〝不気味な世界観・結末〟を貫いたほうが合っていたのではないだろうか(無限ループ系だし)
しかも変に教訓的な内容も混ざっているので、個人的には興ざめしてしまった。
(例えば、主人公の葛藤の中に、別ればかりの彼女に子供できてたからここをなんとか脱出して会わなければ~~だとか、電車で赤ちゃんが泣きその母親が責められてるので助けるべきだろうか~~的な感じ、何その設定いる?って思った)
ぶっちゃけ、、
〝薄っぺらいお涙頂戴作品〟
と言いたくなってしまうような展開・設定だった。
ホラーなんだから、無理やり感動ものにしなくても良かったと思う。
総評としては、、
ゲームなどで楽しむ分にはいいが、小説はちょい微妙。
そして、話題となっている映画もこの小説が元らしい。はたして、どんな作品に仕上がっているのだろうか。
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