今回は「隣のずこずこ(著者:柿村将彦)」という小説を評価レビューしていきます。
【あらすじ・内容】隣のずこずこ、どんな話?
「隣のずこずこ」とは、柿村将彦のファンタジー小説で、2017年の日本ファンタジーノベル大賞作品です。
(※応募時の題名は「権三郎狸の話」)
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中学3年になった今年、突如として〝アイツ〟が町にやってきた。
謎の美女と共に、信楽焼の狸にそっくりな大きなアイツ。
そういえば〝こんな話〟を子供の頃から言い伝えられてきた。
1人の謎の美女が現れ、その後、狸が町を破壊し村人を飲み込む……みたいな昔話。
不思議なのは、なぜだかこの町のみんなが、アイツが来たことを自然と受け入れていることだ。
一体、これから何が始まるのだろうか…?
【口コミレビュー・感想】隣のずこずこ
〝隣のずこずこ〟
日本ファンタジーノベル大賞2017受賞作を読んでみた。
表紙の絵から「ほのぼの系ファンタジーかな?」と予想はしていたが、実際その通り。
ほのぼのとした日常が続きながらも、少しずつ恐怖が迫ってきている…といった少し不思議な世界観だった。
〝大きな信楽焼の狸〟ということで、想像はしやすい怪物となっているが、結局最後までその存在は何だったのか?というのが謎のまま終わった。
ファンタジーだから、と一言で片付けてしまえばそれで終わりだが、もう少し設定を詰めたほうが面白かった気がする。
世界観は嫌いではないが、そういった腑に落ちない読後感は残念だった。
隣のずこずこ