西尾維新、こんな小説も書けるのか…「ウェルテルタウンでやすらかに【口コミレビュー・感想・評価】Audible

今回は「ウェルテルタウンでやすらかに(著者:西尾維新)」という小説を評価レビューしていきます。

著者:西尾維新

声優・ナレーター(朗読):鈴村健一

再生時間:5時間52分


【あらすじ・内容】ウェルテルタウンでやすらかに、どんな話?

ウェルテルタウンでやすらかに」とは、西尾維新がAudibleのために書き下ろしたオーディオブック用の小説です(※オーディオファースト作品

推理作家が主人公の物語で、町おこしを題材とした独特なストーリーが展開されていきます。


・・・

ある日、推理作家の主人公(言祝寿長ことほぎ・ことなが)のもとに、1人の男が訪れた。

町おこしコンサルタント・生前没後郎いくまえ・ぼつごろう

安楽市という衰退した地方を救うため、小説を書いてほしいとの依頼だ。

しかし、主人公が書く小説は、どれも自殺・殺人など人が死ぬ物語ばかり。

そんな自分に、どんな小説を書いてほしいと言うのか。

しばらく話を聞いていると、コンサルタントはこんなことを言い出した。

「私は安楽市を“自殺の名所”にしたいのです」


【口コミレビュー・感想】ウェルテルタウンでやすらかに 西尾維新


ウェルテルタウンでやすらかに

西尾維新の小説は傷物語ぐらいしか、ちゃんと読んだことはなかった。

が、Audibleのオーディオファースト作品で配信されたので、さっそく聴いてみることに。


まず、「こんな小説も書けるんだ」という驚きが最初にきた。

西尾維新は、物語シリーズのようなラノベ専門作家だと思っていたので、さすが人気作家だなと感じた。

(ライトノベルというより、ライト文芸よりの現代を舞台とした作品)

町おこしで“自殺の名所”とするアイデアも面白いし、登場するどのキャラも個性的。

主人公の語りについては、西尾維新特有の語り口調だったが、物語シリーズよりは変態性が薄れているので嫌いではなかった。

※傷物語の参考描写は、以下レビューで紹介している↓↓


ちなみに、“自殺志願者は見て欲しい”などと大仰な口コミもあったりするが、そこまでの小説ではないので注意。

自殺が題材だが、重々しくならず、もっとゆる~くラノベっぽく楽しみながら聴けるオーディオ作品。

物語の進みもスムーズで、冗長なシーンもほとんどないのが良い。

締め方もキレイなので、気になった方はぜひ隙間時間にでも。


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