今回は「息吹(著者:平野啓一郎)」という小説を評価レビューしていきます。
著者:平野啓一郎
声優・ナレーター(朗読):立花慎之介
再生時間:1時間59分
【あらすじ・内容】息吹、どんな話?
「息吹」とは、平野啓一郎がAudibleで書き下ろしたオーディオファースト作品です。
この小説は、ある出来事がきっかけで、精神に異常をきたしていく男の様子を描いた物語となっています。
・・・
中学受験を控えた息子を持つ中年男性、齋藤息吹(43歳)。
久しぶりに立ち寄ったマクドナルドで、隣の会話から大腸内視鏡検査を受けたという話が耳に入ってくる。
“受けた人の8割ぐらいは、ポリープが見つかる”
という話を聞き、不安になった息吹は、自分も検査を受けることを決めた。
検査の結果、なんと自分にもポリープがあったことを知る。
(もしあの時、マクドナルドに立ち寄っていなかったら、自分はどうなっていたんだろう…)
(少し選択が違えば、自分は癌となっていたかもしれない…)
検査以降、息吹の頭の中は(人生には、別のルートある…)という考えが頭を離れなくなった。
そして、ある日突然、妻にこんなことを言い出した。
「あの時から世界が分岐してしまった。俺は今、あっちの自分とこっちの自分とを、時々行ったり来たりしてるんだ」
【口コミレビュー・感想】息吹 平野啓一郎
“息吹”
Audibleで配信されている、平野啓一郎のオーディオファースト作品。
精神異常をきたした、中年男性の物語。
いわゆるパラレルワールドの世界を信じ込みすぎた結果、どうなったか…という流れで進んでいく。
この物語は、パラレルワールド要素を盛り込んでいるが、現実的な世界観なので、SFやファンタジーの世界を期待してはいけない。
題材は嫌いではないのだが、起伏も少ないので面白いわけではない。
純文学のような感じで読み進めていくほうが、ストーリーには期待しなくて済むかも。
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