松本清張「彼の門下生になっていただろう「菊池寛の文学」Audible【口コミレビュー・感想・評価】

今回は「菊池寛の文学(松本清張の講演会音声)」という小説を評価レビューしていきます。

著者:松本清張

声優・ナレーター(朗読):松本清張(講演会音声)

再生時間:58分


【あらすじ・内容】菊池寛の文学、どんな話?

菊池寛の文学」とは、松本清張が講演会をした時の題材の1つで、Audible限定で配信されている音声です。

主に、菊池寛が語っていたとされる「文学とは」を主題として、松本清張自らが講演で披露している内容が収録されています。


【口コミレビュー・感想】菊池寛の文学


菊池寛の文学

松本清張の講演会をAudibleで聴いてみた。


Audibleの音声で約1時間と短かったので試しに聴いてみたのだが、意外と興味深い内容だった。

例えば、こんなことを言っていた↓↓

「作家は、作品によって残らなければならない。その作品もその作家がたくさん書いていても、どれが残るかということによって決まる」

永遠に伝えられるような生命力を持つところの作品を書かなければならない

このような言葉を菊池寛が言っていたようだが、松本清張もそれに共感している。

例えば、夏目漱石はいろんな作品を残しているが、世間で知られているのは〝坊っちゃん〟のようないくつかの作品のみ。

また、森鷗外は夏目漱石よりも、はるかに高尚なことを書いているが、夏目漱石ほど一般人の記憶に残る作品は残していない。

このように作家として生きるならば、何か世に残る作品を残してこそ作家である、というようなことを言っていた。

(※その作者が浮かべば、瞬間的に作品も一緒に出てくるようなイメージが必要)


そして講演の最後には、こう締めくくっていた。

「もしわたくしがもう少し早く生まれ、あるいはもう少し早く菊池寛と機縁を持つということがあったならば、私は菊池寛先生の門下生になっていたろうと思う」


古い音源だが結構聴きやすいので、松本清張や菊池寛に興味がある方はぜひ聴いてみてはいかがだろうか。


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