辻村深月の珍しい短編も…「きのうの影踏み【口コミレビュー・感想・評価】Audible

今回は「きのうの影踏み(著者:辻村深月)」という小説を評価レビューしていきます。

著者:辻村深月

ナレーション(朗読):澤田智巳

再生時間:


【あらすじ・内容】きのうの影踏み、どんな話?

きのうの影踏み」とは、辻村深月による短編集で、13篇の物語が収められています。

この短編集は、ホラーと日常の不気味さを融合させた物語が多く、読者に緊張感を与える内容となっています。

例えば、

小さな子供がよく口にする、よく意味がわからない言葉から始まる不気味な物語(だまだまマーク)、

交通事故が多発する交差点で、亡くなった娘の霊と母親のつながりを描いた物語(七つのカップ)、

などなど、単なる恐怖だけでなく、さまざまな奇妙な世界観がつむがれた作品となっています。


【口コミレビュー・感想】きのうの影踏み


“きのうの影踏み”

辻村深月の短編集はあまり読んだことなかったので、Audibleで軽く聴いてみたが…


う~ん、正直…

ほとんどの作品が中途半端な終わり方。

オチが思いつかず、無理やりフワッと終わらせた…という感じ。

文章は読みやすいのだが、なんだか釈然としない話が多かったのが残念。


また、この短編集には、辻村深月にしては少し珍しい“ゲーム的世界観”の物語(タイムリミット)もあった。

“かくれんぼゲーム”

という、見つかれば殺されてしまう残酷なゲーム。

「どこかで聞いたことある…」というのは別に構わないのだが、

ぶっちゃけこのタイプの物語は、辻村深月にはあまり向いてないと思う。

というのも、辻村深月の表現は優しすぎるのだ。

こういったサバイバル系物語は、少し残酷すぎるぐらいのホラー表現だと、スリルがあって面白い。

だが、辻村深月の文章はやわらかく優しい。

なので、全然ドキドキ感がなく、恐怖感もなかった。


辻村深月が嫌いなわけではないが、今回の“きのうの影踏み”は、全体的に微妙と言わざるを得ない。


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